『よも尽きじ
万代までの竹の葉の酒
汲めども尽きず
飲めども変わらぬ
秋の夜の盃』
急速な発展を見せているMTさん
舞も謡も です。
しかし
『猩々』の舞にどういう文言が
組み込まれているか
舞の傍ら
お考えになったことはありますか?
幾ら汲んでも飲んでも
尽きることのない酒
秋の月の夜に
揚子江のほとりで
酌み交わす酒
これが先ほどの謡の文章です
盃を
舞台正面で
扇をそれに見立て
差し出す見せ場ですね
『影も傾く入江に枯れ立つあしもとは
よろよろと
酔いに伏したる枕の夢の
覚むると思えば
泉はそのまま
尽きせぬ宿こそ
めでたけれ』
枯れた葦
そして足元は
と情景は続きます
枯れた葦原まで進んで欲しい
正面先まで行き
葦原に足を埋めて欲しい
冒頭の写真は
枯れた葦原と遠く川の流れが見えますね
そのくらいの距離感が
舞台正面真ん中(正中といいます)と正面の先(正先といいます)との距離なのです。
いつも
あなたの舞と「あし」を見ながら
これを思います。
酔ってよろよろ
は
酔いに伏したる枕
と続き
私たちは
夢幻能に誘われるのです。
月光が西に傾く
光の中で
猩々は幻となって
主人公「高風」の夢から去っていきます。
残されたご褒美は
至福の富と
それに勝る豊かな友の心
景色を舞い
心を舞う
冒頭の写真は
酷暑の時間帯
ジョギングをしながら
猩々の葦原を思い浮かべた瞬間の映像です。
気が遠くなるような太陽の熱量は
秋の酔いと、月光と、芳醇な心、を
そして
揚子江に浮かぶ猩々の幻影を
呼び起こすには
強すぎたのかもしれません
猩々の能面のような顔色で
私は
この葦原を後に致しました。
一緒に走ったお嬢さんに
「冷や水だ」と叱られながら…
宇和島パフィオにて
8月3日土曜 10:00〜
三伏之会
もうすぐです
それぞれの方々が
ご自分の舞について
再度
言葉を、文章を、
(謡の詞章といいます)
見直してごらんなさい。
きっと何か
新しい発見があるかも
ひらめきがあるかも
8月3日 当日
楽しみに
その進化を見させて頂きます
お謡に夢中なのは確かです。
しかし
その姿勢は?
宇和島 三伏之会 見越して
今回の德本能舞台での申し合わせには
地謡の方々に
椅子見台を出しておりません。
会当日も同様とお考え下さい。
もう少し
美しく座すこと
どうすれば良いでしょう?
当日
インドネシアの方々もご来客としていらっしゃるとか?
異文化との交流も楽しみですね。
和の美しさは
姿勢にも
そして
気遣いにも現れますね
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