諸行無常の響あり
沙羅双樹の花の色
盛者必滅のことはりを表す
奢れる者久しからず
ただ春の夜の夢の如し
猛き者も遂には滅びぬ
ひとえに風の前の塵に同じ
平家物語の冒頭です
文体の美しさ 格調高く力強い文体
声に出して読むだけで
無常感は実感として伝わってきませんか?
命ある者は必ず死ぬ
若者よ 老い衰える日は目前にある
万物は永遠ではない
今あるこの執着を
私は如何にすれば良いのか
盲目の琵琶法師たちは
必ず
平家物語冒頭のこの段から語り始めました
現在諸説ある異本においても
この冒頭の文章だけは
完璧な形で今に至っています
それだけ完成されたものであったのでしょう
さて
いよいよ
9月30日(土) 10:30〜 松山三越
において
座学体験会を行います
まず
平家物語の中から
若き貴公子 敦盛 の最期
から始めてみましょう
16歳で彼の人生は終わりますが
その時に何を語り
何を静かに伝えようとしたのか?
敦盛の首を掻き切る時の
熊谷次郎直実の思い
も含め
平家物語原文の中に入り
探っていきたいと思っています
また
敦盛死してのち
始まる能楽の謡「敦盛」
の世界を読み
作者世阿弥が
令和の私たちに何を伝えようとしたのか
考えていきたいと思います
そこで初めて
平家物語冒頭の文章に触れていきたい
また
能の舞台での「敦盛」も
目で確かめていきたいと思っています
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