- taihukai2004
祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響あり
沙羅双樹の花の色
盛者必滅のことはりを表す
奢れる者久しからず
ただ春の夜の夢の如し
猛き者も遂には滅びぬ
ひとえに風の前の塵に同じ
平家物語の冒頭です
文体の美しさ 格調高く力強い文体
声に出して読むだけで
無常感は実感として伝わってきませんか?
命ある者は必ず死ぬ
若者よ 老い衰える日は目前にある
万物は永遠ではない
今あるこの執着を
私は如何にすれば良いのか
盲目の琵琶法師たちは
必ず
平家物語冒頭のこの段から語り始めました
現在諸説ある異本においても
この冒頭の文章だけは
完璧な形で今に至っています
それだけ完成されたものであったのでしょう
さて
いよいよ
9月30日(土) 10:30〜 松山三越
において
座学体験会を行います
まず
平家物語の中から
若き貴公子 敦盛 の最期
から始めてみましょう
16歳で彼の人生は終わりますが
その時に何を語り
何を静かに伝えようとしたのか?
敦盛の首を掻き切る時の
熊谷次郎直実の思い
も含め
平家物語原文の中に入り
探っていきたいと思っています
また
敦盛死してのち
始まる能楽の謡「敦盛」
の世界を読み
作者世阿弥が
令和の私たちに何を伝えようとしたのか
考えていきたいと思います
そこで初めて
平家物語冒頭の文章に触れていきたい
また
能の舞台での「敦盛」も
目で確かめていきたいと思っています