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  • taihukai2004

座学佳境

敦盛

いよいよ佳境に入ります


平家物語巻9 敦盛の最期

座学では


原文、口語訳

両面から読み解き

熊谷次郎直実の思いの軌跡を辿りました


最後

熊谷に首を掻き切られた

亡骸の腰からは

錦の袋に入った「小枝(さえだ)」の笛が出てきます


如月6日 敦盛の死の 前日の宴

敦盛もこの小枝を奏でたのでしょう

舞を舞い 謡を謡い その時の小枝です


これを継ぎ目に


能 世阿弥作「敦盛」は始まります


亡骸から浮かみ出た敦盛の霊魂が

出家した熊谷次郎 「蓮生」を通して

私達に語り始める


世阿弥の敦盛の始まりです


16歳で人生を閉じた少年

何を訴えるのか


笛の音と共に蓮生の前に現れた草刈り男は

貧しく孤独

在原行平の和歌がそのままの

須磨の浦の生業を謡います

決して貴公子の身分ではありません


世を捨てた蓮生との会話は

ひたすら 念仏 すなわち

仏を思う 仏に向かう心を

確かめ合い

そこに救いを求めようとする


これが浮かび出た

「侘しい」「憂き」霊魂が

蓮生と交わした対話でした


敦盛は更に救われようと

蓮生に向かって懺悔を始めます


このあたりで

逆説 と思う方もいるかもしれません

実際 座学の教室では

宇和島のMさんから

この質問も出ました


謡を入れながら 

敦盛の思いを聞かせながら

そして

仏教の難解な言葉を読み解きながら

私は先に先に講義を進めていきます


逆説?かも

と思われた敦盛の懺悔

どこに行き着くのでしょう


もうすぐ

能 敦盛

は終結を迎えます

答えはすぐ近くにあるのです

私たちの身近に。


座学[敦盛]の私の講義の締めくくりは


敦盛」の

最後の舞いの画面の奥に垣間見える

この答えを現す敦盛の有り様を観、


敦盛の

緊迫感と共に消えていく

存在感 霊魂

視覚として共有してもらいたい


と思っています

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