本年の闌能会も間近です
五人の舞人の仕舞を紹介します
舞の中身が少しでもわかると
客席に座っていても
舞人の息遣いが伝わってこようかと思います
六浦(むつら)
月澄み渡る深夜の庭に
散り続けるもみじ葉の中
袖を翻し舞う楓の精の姿があります
その姿は そのまま
木の間から洩れ出る月光の中に
かげろうのように
消えていきます
草子洗小町(そうしあらいこまち)
宮中での雅(みやび)な歌合せの会で、
小町の才能を妬んだ黒主が、彼女を陥れようとします
小町は和歌の道に夢中になった故と、
彼を寛大に許し
安泰の御代と和歌の徳を祝う、
春のめでたい舞を
舞い始めます。
小野小町の知的な美しさ 若さ 才能を
舞の中でご覧下さい
玉鬘(たまかずら)
若くたぐいまれな美貌により
玉鬘は多くの貴公子の心を動かし
また、夕顔の面影を宿した彼女に
光源氏まで、惹かれていきます
玉鬘の、運命に翻弄され
恋に惑わされる、若さゆえの苦悩を
舞の中に見て下さい
班女(はんじょ)
恋しく思う少将との別れの際に
お互いの扇を取り替えて,再会を信じる花子。
しかし会うことは叶わず、狂乱していく彼女が、
扇の 裏・表 を返しながら
「人の心も同じ、裏 表あるものを」
と謡い、舞うのです
この舞姿に、
ご自分の心を少し投影させながら
ご覧になって頂きたいです。
小鍛冶(こかじ)
ヤマトタケルノミコトが
鋭く剣を抜き、周囲の賊と戦い
剣を奮い、草を薙ぎ払い
炎も草も 天に、地に、燃え上がり
遂に、火を放った敵を焼き滅ぼす。
という
草薙剣(くさなぎのつるぎ)の由来を
見せます
何回もこの舞に挑戦し
今回が
小鍛冶のクセ、集大成の舞です
剣を扇に、気迫の籠った姿を見てください
闌能会申し合わせは
16日 德本能舞台にて
本番は
17日 13:00〜
松山市民会館能楽堂にて
ございます
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