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  • taihukai2004

三越座学 [能 巴]と[平家物語 義仲の最期]

いよいよ 本日、第二回 義仲についての座学が 終了致します。


締めくくりに

受講された皆様に課題を出しました。

レポート用紙一枚に

木曽義仲の生き様

もしくは

巴御前の内面について

自由に書いて発表して頂きたい。


今頃、座学受講の皆様は、久しぶりの自分との格闘の時間を過ごしていることと思います。

平家物語も、謡曲 

再度読み直してみて

思うところは多かったでしょうか?


では

皆様と同じく

私も今から

レポートをここに書こうと思います。


ただ

ブログでの発表は

三越座学始まる前に致します。

(どうか宇和島の座学の方々、先入観を防ぐために、先にご覧になりませんように! )


謡曲 巴では

後場 甲冑姿に長刀を担いだ巴が

橋掛を出てきます。


落花空しきを知る。流水心無うして自ずから。澄める心は〜


と謡います。


白楽天の漢詩が原典ですね。


落花は空しく梢を離れ

流れる水は無心に流れ川に入って行く。


この世は

一切皆空 夢幻泡影(以前ブログにもあげました)

実体の無い世界だと言っています。


その私達の生きる世界において、


欲 恨 恥

(漢字の意味も紐解きました。)

が、うごめき

そして即ち そこに伴うものは

奪 卑 貶


そこから自己の、また巴の、内面も探りました。


命を奪われるような

極限状況の中におかれた時

ひとは

何に向き合うか。


自身の命に?

恩に報おうとする一途さに?

命(生)を捧げる存在に?

自己の名誉に?


義仲の最期を再度読み返しましょうか。


平家物語では

巴に義仲は

「女なればとうとういづちへも落ち行け。

義仲が最後のいくさに女を具したりなんど言はれんこと口惜しがるべし。」


謡曲 巴では

「汝は女なり。忍ぶ便りもあるべし。

これなる守り小袖を木曽に届けよ」


世阿弥

義仲に

だから、生き延びるすべはあるはずだ。

肌守りとこの小袖(着物)を木曽に届けよ。」

と言わせています。

そして背いたならばこれから主従の縁を切る

と絶対命令の遺言を残し


義仲に最後の戦いを見せようと

巴が一人、捨て身で戦っている間に


自害するのです。


その枕辺には、肌守りと小袖が

置いてありました。


巴は泣きながら、

形見の小袖を身にまとい

肌守りを身につけ

甲冑を脱ぎ捨て

後めたさの執心を抱えて

木曽に落ちてゆくのです。


甲冑姿で彼岸から此岸(舞台)に出てきた巴が、私達に伝えたかったことは、


捨て身の戦いの勇姿を

義仲に見せられなかった心残りと、

その姿、だったのでしょうか。


しかし、それではあがないきれなかった義仲への想い。


義仲は、自ずから流れ行く無心の水の流れで、あったのでしょう。


義仲の、粟津の原の松の根元で、果てた最期の姿は

巴への、女としてしっかり生きていけ、という

愛する者への、死して、なお想いを伝えようとする

無心の、純粋無垢な、無償の、

究極の愛の姿

ではなかったか。


この実体の無い世界の中

自ずから無心に、水は川に流れ行く。

草木国土悉皆成仏 

と、世阿弥は謡曲の中で巴に語らせています。


草や木まで、全て救われるはずのこの世の中にあって

どうすれば成仏できるのか

自分にとって仏とは成仏とは

また無心とは、


わからないままに…申し上げますと


自分の信念を模索すること

そこに「私心」は無く

そこから、自己救済に至る長い道のりを辿ろうとする生き方でしょうか?


巴の

里女として前場で、姿を現した時

流した


義仲の自害の姿を後にして

一人落ち行く姿


そして

義仲亡き後 

彼を祀る祠で、一人の、

名も無き美しい尼僧

生涯過ごしたという無名庵と。


一人のおんなが

なお尽きぬ、後ろめたさの執心を抱え

義仲の遺言どおり生きぬいた

生き方 信念 を


平家物語から

世阿弥は

 という能に昇華しました。


私たちがここから

どう生きていくか

何を価値観として、信念を持って明日に向かうか、

流れのおもむくままに身を任せてみましょう…


座学の時間が

平家物語や謡曲 巴を

また、次回も続く座学の講義の中で

色々と読み解く間に


それを自身の内面に引き込んで

腕組みしながら、学ぶことのできる時間となったならば

嬉しいです。


今回のレポート課題を

私なりの恣意的な感想として

ブログにて申し上げました。














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